みなさんは接待を伴う「ナイトクラブ」や「ラウンジ」にどのようなイメージをお持ちですか?
会社の接待で利用されたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
ママと呼ばれる女性をはじめ、美しい女性ホステスがお客様をお迎えし、美味しいお酒と素敵な接客を提供してくれます。
今回は接待を伴う「ナイトクラブ」や「ラウンジ」の魅力と開業のチェックポイントをご紹介します。
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ナイトクラブには大きく2種類あります。
① 【踊るクラブ】:DJ系のクラブ
② 【接待を伴うクラブ】:高級クラブ・ラウンジなど ←今回はコチラのご紹介
※キャバクラ・ホストクラブも接待を伴うクラブです
接待を伴うナイトクラブ・ラウンジとは?
ナイトクラブ(以下、クラブ)・ラウンジともに「ホステスがお客様の横に座ってお酒や会話を提供する(接待をする)お店」です。
●クラブ
お酒を飲みながら会話を楽しむという大人の社交場がクラブです。会社の接待時にもクラブを利用することがあります。
男性のお客様を相手にお酒を提供するお店は様々ありますが、クラブはその中でも料金の設定が高く、キャストの質は非常に高いです。
同じクラブの中でも高級なクラブと普通のクラブでは異なりますが、比較的年齢層の高いお客様が多い傾向があり、洗練された高級感が感じられるのがクラブです。
また、クラブは会員制を取り入れている店舗も多いようです。
●ラウンジ
ラウンジではお客様が入店してきたとき、ボックスシートに1対1で座るか、1人のお客様に対して数人のホステスがつき、接待する場合もあります。
客層はクラブとあまり差はありませんが、比較的カジュアルな雰囲気で楽しめるのがラウンジです。そのため、若い年代の方も来店されるようです。
また、ドリンクの料金などもクラブよりも少し低く、内容的にも料金設定に合っているので、クラブほど高級すぎるイメージはありません。
クラブとラウンジの魅力とは?
クラブとラウンジにはそこでしか体感できないたくさんの魅力があります。
- 高いレベルの接客で安心して営業や会社の接待に利用できる
- 落ち着いた雰囲気の店内で大人の女性とお酒や会話を楽しめる
- 大人の落ち着いた空間で高級感・非日常感を得られる
クラブとラウンジの魅力は、人と空間で作り出された洗練された雰囲気にあるのかもしれませんね。
クラブやラウンジを開業する際のポイント
ポイント1、お店のコンセプトは明確に!
どんなお店にしたいか?どんな空間でお客様に楽しんでいただきたいか?を決めておくことは、お店づくりに非常に大切です。
コンセプトの立て方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
ポイント2、お店のエリアや客層を意識!
お店に来てくれる顧客層のイメージを明確にしておくことが大切です。年齢層と職業層の両方で考えましょう。
ワイワイと楽しく騒げるお店か、静かにゆっくり話せるお店か、団体客向け・個人客向けか、なども検討が必要です。
そのエリア全体の客層や、周囲のお店の傾向なども考慮して、どんなお客様向けのお店にしたいかを考えましょう。
<注意>
都市計画法で「用途地域」が規定されており、地域によっては店舗の開業が規制されている場合があります。 ナイト店舗が出店できる地域かどうか、不動産会社や自治体に確認しましょう。
ポイント3、店内の内装は女性キャストの華やかさを生かせる洗練されたデザインを!
クラブやラウンジの内装は、お客様と女性キャストへの配慮が必要です。
居心地の良さはもちろん、女性キャストがより美しく華やかに見えるようなデザインの工夫をすると良いでしょう。
<ポイント>
内装も様々ですが、特に照明とソファーはお金をかける部分です。
照明はムードを演出するだけでなく、女性キャストが華やかで美しく見えるようにする必要があります。
ソファーはくつろぎやすさはもちろん、へたりにくいソファーを選びましょう。また、ソファーの座面の高さも大切です。女性の足がきれいに見える角度になる高さに設定しましょう。
クラブ・ラウンジの開業に必要な資金
クラブ・ラウンジの開業資金は最低でも1,000万円程度が必要です。(開業地域によってはもう少し資金を抑えることもできます)
2,000万円程度あればこだわりのある店舗を開業することができます。
なお、居抜き物件などを選択することで内装をそのまま使えるため、内装工事費を大幅に削減することができますよ。
<ポイント①>
開業資金は「設備資金」と「運営資金」に分けられます。
●設備資金
設備資金とは開業するまでに必要な資金のことを指します。
例)費用内訳
・物件の取得費用:約300万円
・内外装工事費、厨房設備、空調、テーブルやソファなど:600万円
・宣伝費用や求人費用など:30~100万円
●運営資金
運転資金とは、開業してから必要な資金(会社が事業を続けていくうえで必要な資金)のことです。
開業してからすぐに経営が軌道にのることは難しいため、軌道にのるまではこの運転資金を活用します。
・人件費
・家賃
・水道光熱費
・カラオケ、POSレジ
・設備のメンテナンス費用など
クラブやラウンジの経営が軌道に乗るまでには半年~1年程度はかかります。
開業時の運営資金は半年~1年分目安として用意しておくのが良いでしょう。
<ポイント②>
開業資金が不足する場合は、公的融資制度を利用すると低金利で資金調達が可能です。
●日本政策金融公庫
日本政策金融公庫の事業資金融資は審査対象が以下のものになります。
<審査対象条件>
経営内容、お店の料金設定が一般的な内容であること
融資を検討される際は、公式HPから詳細を確認してみてください。
フリーダイヤルからも融資の相談を受け付けています。
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USENの開業支援サポートcanaeruでは「無料開業相談」を実施しています。
前述の日本政策金融公庫への「創業融資」の申し込みの無料サポート窓口も開設されていますよ。
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創業融資や制度融資は手続きが煩雑なため、ハードルが高く感じるかもしれません。その場合、行政書士や税理士に依頼すると融資申請手続きを代行してもらえます。
ここからは、クラブやラウンジを開業する際に必要な資格と申請をご紹介します。
クラブ・ラウンジの開業に必要な資金
クラブやラウンジを開業する場合、法律で定められた要件を満たし、行政手続きの手順に則って営業許可を申請する必要があります。
必要な資格の取得や許可を申請せずに開業すると、違法な営業となるため、必ず資格の取得や許可を申請しましょう。
<ポイント>
資格の取得や申請には時間がかかるため、早めに準備を行いましょう。
資格
- 食品衛生責任者
- 防火管理者
申請
- 飲食店営業許可
- 風俗営業許可
資格
1、食品衛生責任者
食品衛生責任者は、食品を扱う施設で食中毒などを発生させないように、食品衛生法に則って管理運営を行う責任者としての資格です。
食品を扱う施設の場合、営業許可を申請する店舗1店舗ごとに、1名以上の責任者を置く必要があります。
なお、クラブやラウンジではお酒やおつまみを提供するため、食品衛生責任者の資格保持者が必須です。
<ポイント>
各都道府県の食品衛生協会が開催する養成講習を受講すれば、どなたでも取得することができますよ。
なお、調理師や栄養士、食品衛生管理者などの免許・資格をすでに持っている人は、受講が免除されます。
2、防火管理者
防火管理者は、管理する施設の消防計画を作成し、防火対策の責任を負う役割を持ちます。
施設の規模にかかわらず管理者として登録できる「甲種」と、小規模な施設のみで管理者となれる「乙種」があります。
また、防火管理者の配置基準は消防法と関連法令によって定められており、防火建築物の用途と面積、収容人数によって異なります。
資格を取得した後は、管轄する消防署に選任届を提出してくださいね。
申請
1、飲食店営業許可
お酒やおつまみを提供するクラブ・ラウンジでは、飲食店営業許可も必要です。飲食店営業許可は、管轄の保健所へ申請しましょう。
<ポイント>
店舗の内装工事を行う場合は、着工前に設計図などを持参して、飲食店営業許可における必要条件を満たしているかを確認しましょう。
<注意>
保健所に営業許可を申請してから許可が下りるまでには、施設が条件を満たしているかを確認する検査が入るため、数週間以上かかるケースが多くあります。
また、営業許可には期限が定められており、満了日の1カ月前までには更新手続きが必要です。
2、風俗営業許可
風俗営業許可は、飲食だけではなく接待を提供する店舗に必要です。
ただし深夜0時以降の営業はできません。
<ポイント>
開業地管轄の警察署へ行き、申請前のアドバイスをもらいましょう。
書類・図面などを作成し、開店予定日の55日前までに、警察署へ提出します。
今回のまとめ
接待を伴うナイトクラブ・ラウンジとは「ホステスがお客様の横に座ってお酒や会話を提供する(接待をする)お店」です。
●クラブとラウンジの魅力
- 高いレベルの接客で安心して営業や会社の接待に利用できる
- 落ち着いた雰囲気の店内で大人の女性とお酒や会話を楽しめる
- 大人の落ち着いた空間で高級感・非日常感を得られる
●クラブとラウンジを開業のする際のポイント
- ポイント1、お店のコンセプトは明確に!
- ポイント2、お店のエリアや客層を意識!
- ポイント3、内装は女性キャストの華やかさを生かせる洗練されたデザインを!
●クラブとラウンジの開業に必要な資金
開業資金は最低でも1,000万円程度が必要。
<ポイント>
開業資金は「設備資金」と「運営資金」の二つ。
・設備資金
設備資金とは開業するまでに必要な資金のこと。
・運営資金
運転資金とは、開業してから必要な資金(会社が事業を続けていくうえで必要な資金)のこと。
●クラブとラウンジの開業に必要な資格と申請
資格
- 食品衛生責任者
- 防火管理者
申請
- 飲食店営業許可
- 風俗営業許可
<ポイント>
今回は接待を伴うナイトクラブ・ラウンジの魅力と開業のチェックポイントをご紹介しました。
ママをはじめ、美しい女性ホステスがお客様をお迎えし、美味しいお酒と素敵な接客を提供してくれるクラブとラウンジは、華やかで非日常感に溢れた空間がとても魅力的です。
ぜひたくさんの方々に愛されるお店づくりの参考にしてください。
書いた人:ナイト店舗開業支援事務局
こうご:主に記事・イラスト担当。20代に夜の飲食店の楽しさを知り、ディープな世界観に魅了される。
荒木・原・板東:ナイト市場のカラオケ提案を最前線で行い、カラオケナイト市場のいろはを知り尽くした猛者達。その経験・知恵を記事に落とし込み、生きた記事を生み出せる源になっている。