業務用カラオケは「コスト」ではなく「投資」~ナイト店の売上を最大化する選び方~
業務用カラオケ(=カラオケボックスに置いているタイプのカラオケ機器)はお店にとって付帯価値の1つだと思っていませんか?カラオケの導入を検討されている人の中にはカラオケはお客様が歌いたくなったら使うもの、会話が無くなったら使うものと考えている人が一定数いらっしゃいます。ですがカラオケは使い方次第でお店の収益を生む唯一無二の「営業ツール」にもなりえます。今回はそんな「カラオケでお店の売上を上げる」方法と実際の数字を用いたシミュレーションをご紹介いたします!
カラオケ費用の最適な価格設定のポイント
「カラオケでお店の売上を上げる」方法をお伝えする前にカラオケは一体どれくらいの費用がかかるのかをご説明します。実は、カラオケの費用は「一律の価格」では決まりません。お店の規模、オーナー様のご要望、選ぶ機種によって、必要な機器も費用も大きく変わってきます。店舗ごとに最適な価格設定を行う時にみているポイントは3つ挙げられます。
- お店の規模による違い
- オーナー様のご要望による違い
- 機種による違い
お店の規模による違い
お店の広さはもちろん、席数やお店の形によって周辺機器のサイズや台数は変わります。必要最低限の内容で大丈夫といっても、実際にお客様がカラオケを楽しんでいる時に「歌詞が見えづらい」「音が聞き取りづらい」と不満が出てしまうとお店にとってはマイナスイメージとなってしまいます。
オーナー様のご要望による違い
折角カラオケを導入するなら、お店に合ったテイストや最高の環境にしたいですよね。ご要望によって選ぶべき機種も変わりそれに伴い費用も変わってきます。当社ではご要望に沿う最適なご提案を準備するためお問い合わせ後のお電話時に要望をヒアリングさせていただきます。もちろんお任せでも大丈夫です、ナイト店や飲食店など数多く担当しておりますので身近な例を出しつつお客様がイメージしやすいご提案内容をお伝えいたします。
機種による違い
カラオケは市場や店舗の用途に応じて様々な機種をラインナップしています。大きく分けると「普及機」と「上位機種」の2タイプです。
■普及機:カラオケの基本をしっかり押さえたスタンダードモデル
「まずは導入してお客様の反応を見たい」というお店様に選ばれているのが普及機です。曲数や映像数も通常のカラオケとしては申し分ないですが、歌いやすさやコンテンツなどは基本的なものとなります。
■上位機種:お客様満足度を最大化する高性能モデル
「カラオケを店の『売り』にしたい」「他店との差別化を図りたい」という店舗様に選ばれているのが上位機種です。曲数・映像数共に豊富な数を取り揃えており、カラオケ専用生音源や歌うこと以外の楽しいコンテンツの多さは最高級のものとなります。投資費用としては普及機より高くなりますが、お客様の満足度向上→客単価アップ→リピート率向上という好循環を生み出すことで、結果的に投資回収が早まるケースも少なくありません。
カラオケの最適な価格設定を行う時のポイントを3つご説明いたしました。最適な価格設定といっても、カラオケ費用の内訳って何?カラオケをするのに何がどれくらい必要なの?そういった疑問に関してはこちらのコラムで詳しく説明しています。
カラオケの導入を検討している方必見!意外と気になる!カラオケ費用完全ガイド
カラオケ導入を検討される際、多くのオーナー様が「カラオケ費用をいかに低くするか」を考えがちです。最低限歌えればいいから「安ければ安いほどいい」と思ってしまう気持ちは分かります。ですが営業時間が限られた中―その貴重な時間の中でどれだけお客様に満足していただき、どれだけ売上を生み出せるか。この発想の転換がお店の収益を大きく左右します。
カラオケは「運営経費」ではなく「投資経費」
カラオケの月額料金を「毎月出ていくコスト」として捉えてしまうと、どうしても「少しでも安く」という考えになってしまいます。しかしお店を経営するために必要なのはそのコストが「利益を生まない費用」なのか「利益を生む費用」なのかを知ることです。
運営経費とは
■運営経費:お店を支える「基盤コスト」
「運営経費」とはお店を運営する上で欠かせないもの。それ自体が直接売上を生み出さない費用のことです。
<代表例>
●水道光熱費
●クレジット決済やキャッシュレス決済の手数料
●おしぼりや洗剤などの消耗品
●家賃
これらは「払わなければお店が回らない」費用です。削減できるものでありながら削りすぎるとサービスの質が下がってしまう危険性があります。「利益は生まないけれど、お店を維持するために必要なコスト」と認識しましょう。
投資経費とは
■投資経費:お店の売上を生み出す「攻めの費用」
一方「投資経費」は支払った分が売上となって返ってくる、「利益を生む費用」です。
<代表例>
●ドリンク・お酒:1本1,000円で仕入れたボトルが5,000円で売れる
●従業員の人件費:接客によってお客様の満足度が上がり、滞在時間延長やリピートに繋がる
ドリンクや従業員への支払いを「コストがかかっているから削ろう」とはなりません。なぜならこれらは売上を生む費用だからです。むしろお店のサービスの質を上げる、競合店との差別化を図るといった意味では「より良いドリンクを」「より良い従業員を」と投資していくものなのではないでしょうか。カラオケも同じで「投資経費」として考えることができます。
●お客様が「楽しい」と感じる時間を作り出す
●歌唱による直接的な課金収入を生む
●滞在時間が延びることでドリンクオーダーが増える
●「また来たい」と思わせることでリピート客を獲得する
つまりカラオケは「営業時間を最大限に収益化するツール」なのです。では具体的にカラオケはどのような収益を生み出してくれるのか、3つの利益について詳しく説明していきます。
カラオケが生み出す3つの利益
カラオケは、以下の3つの方法で店舗の売上に貢献します。
- 歌唱有償化による直接利益
- オーダー促進による間接利益
- リピート来店の創出
歌唱有償化による直接利益
カラオケで最も簡単に収益化をするのであれば、カラオケそのものを有料化すればよいでしょう。スナック、バーなどのナイト店や飲食店では、約51%のお店でカラオケに対して料金を徴収しています。(※1)「カラオケを有料してしまったら、お客様が離れそう」と心配される方もいらっしゃいますが、お客様がカラオケに満足していただければ、カラオケに対して料金を徴収するということに対し「お金を払ってでもこのお店でカラオケをする価値がある」と納得していただけます。とはいえ、あまりにも相場に見合っていない料金設定では心配通りになってしまう可能性もあるので、ここからよくあるカラオケの料金設定について解説していきます。
課金方法はお店に合わせて選ぶ
カラオケの課金方法はお店の業態やお客様層に合わせて設定していきましょう。また周りのお店の状況を知ることも大切です。
■1曲単位での課金制
1曲歌唱するごとに課金される方法です。この方法を取っているお店は約70%(※2)で圧倒的に多いです。払う前に都度支払うか、お会計時に纏めて支払うかはお店によって異なります。纏めて支払う場合は、オーナーやママが集計したり歌うごとにコインを渡して歌った数がすぐ分かるようにしていることが多いです。また1曲あたりの平均単価は75%が200円と設定しています。(※3)
■歌い放題(1人あたりでの課金)
1人あたりで料金を設定して課金する方法です。1曲ずつ集計するのが大変だというお店におすすめです。飲み放題と同じ時間制にしたり、1日単位で料金を設定しているお店もあります。もしお客様の中に「そんなに歌わないよ」という方が多い場合は飲食代にインクルードして見せない方法もあります。
■チケット制
10枚綴りなど、そのお店でしか使用できないカラオケチケットを購入します。1曲歌うのにチケットを1枚消費するシステムです。1曲単位での課金制に近い方法ですが、チケット制にすることで使い切らなければ次回来店の動機にもなります。
実際にどれくらいの売り上げが出るのかシミュレーションしてみよう
一般的なスナック・バーを想定とした月間での売上見込を算出します。月20日営業しているお店で1営業日あたり平均15曲カラオケを歌われているとします。
月間演奏曲数:20日 × 15曲 =300曲
例えば1曲200円で設定していた場合、月6万円のカラオケでの収益が見込めます。
「1日15曲はハードルが高い…」と思っていませんか?毎日必ず15曲と考えてしまうと難しいように感じますが、全てのお客様が毎日歌う必要はありません。カラオケ好きのお客様が数名いれば無理なく達成できる数字です。
1人あたり500円の歌い放題の方法を取ったとしても月100人が利用すれば、月5万円の収益が見込めます。
ここまでがカラオケそのものを有料化した直接的な収益です。続いては間接的な収益(ドリンクオーダー増、リピート創出)の2つを説明をしていきます。
オーダー促進による間接利益
カラオケが生み出す収益はカラオケ料金だけではありません。カラオケを楽しむことで自然と生まれる「喉の渇き」や「場の盛り上がり」がドリンクオーダーを促進するという間接的な効果があります。
■歌えば喉が渇く
カラオケで歌えば喉が渇いたり、飲むペースが速くなる傾向があります。例えば前奏で喉を潤すために一口、間奏のちょっとした時間に一口、そして歌い終わって盛り上がりながら一口。1曲の間でも何回もドリンクに口を付けるタイミングはあります。また従業員とデュエットをして気分が良くなりもう一杯!というケースもあります。お店側が無理に勧めなくてもカラオケが自然とお客様の購買意欲を高めてくれるとも言えるでしょう。
■滞在時間の延長が自然と起こる
お客様との会話は重要ですが話が盛り上がったとしてもいつか会話が途切れてしまう事も。会話が途切れたから帰られてしまうのは勿体ないです。カラオケがあることでお客様の滞在時間が延びるという効果も見逃せません。会話とカラオケを上手く交互に挟むことで自然と滞在時間が延び、その分ドリンクオーダーの回数も増えます。仮に1時間あたり1,500円のドリンクオーダーがあるとしたら滞在時間が1時間延びれば、それだけで1,500円の売上増です。
■キャストドリンク・ボトル・セット料金への波及効果
特にガールズバーやキャバクラなどの業態ではカラオケの盛り上がりがキャストドリンクやボトルオーダーに直結します。例えば盛り上がった流れで「ご褒美ちょうだい」や「メドレーを入れて歌えなかったら罰ゲーム」といった楽しみ方もカラオケならでは。お店の魅力的なオーナー様や従業員からお願いされたらお客様も断れないはず。カラオケはお客様の財布の紐を緩める”きっかけ”を自然に作り出してくれます。
カラオケは「オーダーを売り込まなくても売れる仕組み」を作ることができます。お店側が無理に売り込まなくてもカラオケという「楽しい体験」を提供することで、お客様は自発的にもっと楽しみたい・もっといたいと思ってくれます。その結果ドリンクオーダーが増えたり、滞在時間が延びたりと客単価が上がります。これがカラオケが生み出す間接的な収益です。
リピート来店の創出
お店を営業することにおいて最も大切なのは、お店のファンになってもらいリピート来店をしてもらうことです。そこにカラオケは大きく貢献できます。カラオケは単なる「歌う機械」ではなくお客様に「楽しかった」という体験を提供し、再来店のきっかけを作り出すツールなのです。前述した「カラオケチケット制」は確実にリピート来店に直結する方法です。ですがお店のコンセプト上難しいようであれば、お店独自の「また行きたいお店」と思ってもらえる仕組みづくりをする必要があります。そしてここで重要になってくるのが、「カラオケが好きなお客様向けの仕組み」と「歌わないお客様向けの仕組み」の両方を作ることです。
<カラオケが好きなお客様向けの仕組み>
●会話のネタとしてカラオケを活用する
お客様の中には自分から歌いたいと言い出しにくい方もいらっしゃいます。そんな時カラオケを会話のきっかけとして使うことで、自然に歌唱を促すことができます。こうした声掛けがお客様に歌ってもいいんだという安心感を与え「この店は気軽に歌える雰囲気がある」という印象に繋がります。
●歌った後の声かけでまたこのお店で歌いたいと思わせる
歌い終わった後のリアクションも重要です。ただ聞いているだけでなく、きちんと感想を伝えることでお客様は認められた・楽しんでもらえたという満足感を感じます。例えば「上手ですね!その曲お好きなんですか?」といったコミュニケーションがまた歌いたい・この店なら楽しく歌えるという気持ちを育てます。
●イベントや曜日ごとの割引を設定してこの時間に来ようと思わせる
例えばカラオケ1曲200円と設定しているお店で、平日20時まで「カラオケ半額」を打ち出すことでお客様の来店時間を分散でき売上の機会損失を無くします。他にも火曜日はカラオケ無料デーにして新規客にお店の魅力を知ってもらい通常の営業日にも来てもらうこともできます。これによりこの時間帯に来店しようという、より具体的な来店動機が生まれます。集客が特に芳しくない時間帯などに設定することで常にお客様がいるお店(=活気のあるお店)として口コミも広まりリピート来店だけではなく新規客も取り込める見込があります。
<歌わないお客様向けの仕組み>
●スマホで撮った写真や動画をカラオケの背景映像にして観て楽しむ
上位機種のカラオケにはスマホ内の動画を店内モニターに転送できる機能があります。お祝い事のメッセージが書かれた画像を転送したり、ついさっきまで歌っていたお客様の動画を流して会話のネタにしたりとお店のお客様の距離を縮める使い方をすることができます。
●映像コンテンツで場を盛り上げる
もし誰も歌う人がいなかった場合はカラオケに配信されている本人映像やライブ映像などをBGMとして流しておくことで店内の静けさが無くなり、会話に困った時のとっさに使える話題にもなります。
リピート来店を増やすためのカラオケを使ったお店作りについてご紹介しました。出来るものから少しずつ取り入れてもらいお店らしさを出していきましょう。ですがここで1つだけ落とし穴があるので注意です。今ご紹介した内容にはカラオケがお客様の満足度を十分に満たしていることが大切となります。ではナイト店や飲食店に訪れるお客様はカラオケに何を求めているのか、アンケートデータを元に説明していきます。
上位機種だからできるお客様満足度アップ
<お客様がカラオケで重視するポイント―酒場―>(※4)
1.歌いやすさ:56.6%
2.音質のよさ:51.8%
3.本人映像の多さ:51.5%
4.総曲数の多さ:42.9%
総曲数や本人映像の多さがお客様が重要視するポイントかと思われがちですが、実は歌いやすさ・音質のよさという歌うこと自体の項目が上位を占めていました。お酒が入った環境でいかに気持ちよく歌えるかがキーポイントになりそうです。それでいうと前述した「普及機」と「上位機種」では質という点で大きな差が生まれてしまいます。
カラオケが生み出す3つの収益を説明してきました。カラオケから直接生み出す収益とカラオケをきっかけにして生み出す収益、カラオケは売上を上げるツールとしての汎用性の高さを知っていただけたのではないでしょうか。更にカラオケは売上アップだけではなくオーナー様や従業員の方々の業務効率という点で力を発揮するツールとしても活用できます。
カラオケが「従業員2人分」の働きをする
カラオケが従業員2人分の働きをする。どういう働きをしてくれるのかイメージが付きにくいですよね。まず大前提にナイト店の接客では常にお客様のそばにいて会話をしなければなりません。繁忙時や複数のお客様が来店している時は少ない従業員でキャパ以上のお客様の接客しなければならなくなり、結果従業員を募集せざる追えない状況になってしまいます。仮に従業員が増えたとして教育をするために、目の前のお客様の接客をしなければいけないのにあちらのお客様も気になるというジレンマが生じます。ではもし従業員の1つがカラオケだったらどうでしょう。お客様がカラオケで楽しんでいるタイミングでオーナー様や従業員は何が出来るのかを見ていきましょう。
<お客様がカラオケを楽しんでいる間にできること>
- 他のお客様への接客
- ドリンク・フードの準備
- 事務作業・雑務の処理
- 接客のペース配分ができる
他のお客様への接客
複数のお客様が来店している時カラオケがあれば同時に接客が可能になります。既に行っているお店もあると思いますが、接客以外の面でも効果があります。例えばメインで接客をしていたお客様がカラオケを始めたので少し離れた席で仲間内で談笑している方へ対応をしに行くとします。そこのお客様たちのドリンクを見た時にグラスが空いていることに気付き追加の注文の確認ができます。このように他のお客様への接客が出来ることによりオーダーの機会損失を見逃さず対応することができます。
ドリンク・フードの準備
お客様が歌っている間に次のドリンクを作ったり、おつまみを盛り付けたりできます。お客様を待たせずにスムーズな提供ができるのは勿論、歌い終わったタイミングで一言リアクションを付けながらドリンクを渡せばお客様の楽しかったに繋がり満足度も上がります。
事務作業・雑務の処理
営業中にどうしても発生する事務作業(会計確認、発注確認、清掃など)もカラオケをしている間に効率的に進められます。営業時間内に雑務が片付けられると、営業終了後の閉め作業が早くなりオーナー様や従業員の負担も軽くなります。
接客のペース配分ができる
見落としがちですがオーナー様や従業員の休息は大切です。問題となっている離職率にも大きく関わります。お客様がカラオケをしている間は少し席を外せる時間になります。一度心をリセットしたり今まで話していたことを頭で整理したり、質の高い接客をする上では大切な時間となります。
人件費の観点から考えるカラオケの価値
カラオケが従業員の1つとして活用できる理由を説明してきました。とはいえ気になるのはコストパフォーマンスだと思います。従業員一人分の月の給与とカラオケの月額費用を是非比較してみてください。また質のいい従業員を獲得するためには相応な時給アップも検討せざるを得ませんが、カラオケは1度導入してしまえば入替などを行わない限りかかる費用は一定です。お見積りは無料で行っていますので試算してみたいという方はお気軽にお問い合わせください。
今回のまとめ
カラオケ費用の最適な価格設定のポイント
カラオケの費用は「一律の価格」では決まりません。お店の規模、オーナー様のご要望、選ぶ機種によって必要な機器も費用も大きく変わってきます。店舗ごとに最適な価格設定を行う時にみているポイントは3つ挙げられます。
- お店の規模による違い
- オーナー様のご要望による違い
- 機種による違い
カラオケは「運営経費」ではなく「投資経費」
■運営経費:お店を支える「基盤コスト」
■投資経費:お店の売上を生み出す「攻めの費用」
カラオケは「営業時間を最大限に収益化するツール」で売上を生む費用です。
カラオケが生み出す3つの利益
カラオケは、以下の3つの方法で店舗の売上に貢献します。
- 歌唱有償化による直接利益
- オーダー促進による間接利益
- リピート来店の創出
歌唱有償化による直接利益
最も簡単に収益化をするのであれば、カラオケそのものを有料化すればよいでしょう。スナック、バーなどのナイト店や飲食店では、約51%のお店でカラオケに対して料金を徴収しています。
■1曲単位での課金制
1曲歌唱するごとに課金される方法です。この方法を取っているお店は約70%で圧倒的に多いです。また1曲あたりの平均単価は75%が200円と設定しています。
■歌い放題(1人あたりでの課金)
1人あたりで料金を設定して課金する方法です。もしお客様の中に「そんなに歌わないよ」という方が多い場合は飲食代にインクルードして見せない方法もあります。
■チケット制
10枚綴りなど、そのお店でしか使用できないカラオケチケットを購入します。1曲歌うのにチケットを1枚消費するシステムです。1曲単位での課金制に近い方法ですが、チケット制にすることで使い切らなければ次回来店の動機にもなります。
オーダー促進による間接利益
■歌えば喉が渇く
カラオケで歌えば喉が渇いたり、飲むペースが速くなる傾向があります。また従業員とデュエットをして気分が良くなりもう一杯!というケースもあります。お店側が無理に勧めなくてもカラオケが自然とお客様の購買意欲を高めてくれるとも言えるでしょう。
■滞在時間の延長が自然と起こる
会話とカラオケを上手く交互に挟むことで自然と滞在時間が伸び、その分ドリンクオーダーの回数も増えます。
■キャストドリンク・ボトル・セット料金への波及効果
お店の魅力的なオーナー様や従業員からお願いされたらお客様も断れないはず。カラオケはお客様の財布の紐を緩める”きっかけ”を自然に作り出してくれます。
リピート来店の創出
「カラオケチケット制」は確実にリピート来店に直結する方法です。ですがお店のコンセプト上難しいようであれば、お店独自の「また行きたいお店」と思ってもらえる仕組みづくりをする必要があります。
<カラオケが好きなお客様向けの仕組み>
●会話のネタとしてカラオケを活用する
●歌った後の声かけでまたこのお店で歌いたいと思わせる
●イベントや曜日ごとの割引を設定してこの時間に来ようと思わせる
<歌わないお客様向けの仕組み>
●スマホで撮った写真や動画をカラオケの背景映像にして観て楽しむ
●映像コンテンツで場を盛り上げる
総曲数や本人映像の多さがお客様が重要視するポイントかと思われがちですが、実は歌いやすさ・音質のよさという歌うこと自体の項目が上位を占めていました。お酒が入った環境でいかに気持ちよく歌えるかがキーポイントになりそうです。それでいうと前述した「普及機」と「上位機種」では質という点で大きな差が生まれてしまいます。
カラオケが「従業員2人分」の働きをする
ナイト店の接客では常にお客様のそばにいて会話をしなければなりません。繁忙時や複数のお客様が来店している時は少ない従業員でキャパ以上のお客様の接客しなければならなくなり、結果従業員を募集せざる追えない状況になってしまいます。ではもし従業員の1つがカラオケだったらどうでしょう。お客様がカラオケで楽しんでいるタイミングでオーナー様や従業員は以下のようなことができます。
<お客様がカラオケを楽しんでいる間にできること>
- 他のお客様への接客
- ドリンク・フードの準備
- 事務作業・雑務の処理
- 接客のペース配分ができる
他のお客様への接客
他のお客様への接客が出来ることによりオーダーの機会損失を見逃さず対応することができます。
ドリンク・フードの準備
お客様が歌っている間に次のドリンクを作ったり、おつまみを盛り付けたりできます。お客様を待たせずにスムーズな提供ができるのは勿論、歌い終わったタイミングで一言リアクションを付けながらドリンクを渡せばお客様の楽しかったに繋がり満足度も上がります。
事務作業・雑務の処理
営業中にどうしても発生する事務作業(会計確認、発注確認、清掃など)もカラオケをしている間に効率的に進められます。営業時間内に雑務が片付けられると、営業終了後の閉め作業が早くなりオーナー様や従業員の負担も軽くなります。
接客のペース配分ができる
お客様がカラオケをしている間は少し席を外せる時間になります。一度心をリセットしたり今まで話していたことを頭で整理したり、質の高い接客をする上では大切な時間となります。
人件費の観点から考えるカラオケの価値
質のいい従業員を獲得するためには相応な時給アップも検討せざるを得ませんが、カラオケは1度導入してしまえば入替などを行わない限りかかる費用は一定です。
今回はカラオケで売上を作る方法を詳しくご紹介いたしました。カラオケは様々な方法で売上を創出できるお店の収益を生む唯一無二の「営業ツール」です。お店を経営する上で是非カラオケの活用方法も考えていきましょう。JOYSOUNDはお店を経営・開業する方々を応援しております!
※1:カラオケ白書2025年度 カラオケ料金徴収有無(n=855)
※2:カラオケ白書2025年度 カラオケ料金体系(n=439)
※3:カラオケ白書2025年度 1曲あたりの平均単価(n=309)
※4:カラオケ白書2025年度 カラオケハードに対する評価・重視点<酒場>(n=839)
書いた人:山田
大学4年間をカラオケボックスのアルバイトに打ち込み、2016年にカラオケメーカーに入社。業務用カラオケの拡販や店舗サポートに携わり、カラオケ大会などのイベント企画も行う。