【活用事例】会社の会議室が音楽で繋がる場所に~社内カラオケ交流会の始め方~
とある日の定時後、いつもなら静まり返っているはずのオフィスの会議室から音楽と歓声が聴こえ扉を開けると、そこには見慣れた会議室とは思えない光景が広がっていました。ステージが設置され、モニターにはカラオケの映像が映し出されている光景。普段は真面目に仕事をしている社員たちがマイクを握って熱唱し、周りのメンバーが拍手で盛り上げていました。コミュニケーション活性化のため用意されたのはカラオケだけではなくドリンクやフードも。
「最高に気持ちいいです」歌い終えた社員の一人が息を切らしながら笑顔でそう答えてくれました。ここはサントリー株式会社のオフィスです。この日初めて開催されたのは「部門を超えたカラオケ大会」。会議室を使った社内交流イベントです。参加者は約20名。普段の業務では接点の少ない部署のメンバーが集まり、約2時間にわたって歌い、語り、つながりを深めました。
この初めての試みはどのように企画され、どんな壁を乗り越え参加者にどんな体験をもたらしたのでしょうか。企画者、総務部、そして参加者たちの声からその全貌を紐解いていきます。
企画者が語る「きっかけ」
営業推進本部 T様今回のカラオケ大会を企画したのは、カラオケが大好きな社員の方です。なぜ社内でカラオケ大会を開催しようと思ったのか、そのきっかけを伺いました。
- なぜ社内でカラオケ大会をしようと思ったのでしょうか?
T様:コロナ以降、カラオケが設置されている飲食店の夜の売り上げが伸び悩んでいるという声を聞きました。ビジネスパーソンとして盛り上げるためにカラオケに行こうぜ!という機会を増やしたいと思い、まずは去年からお店に足を運ぶ活動をしていました。その中でサントリーの社員がコロナ以降カラオケに行っていないという声が多かったんです。じゃあまず我々からだろうというところで企画しようかと思ったのがきっかけです。
「まず自分たちから」という言葉が印象的でした。飲食業界やカラオケ業界を応援するなら、まず自分たちが楽しむこと。その姿勢がこの企画の出発点だったのです。
- カラオケ大会の目的は何ですか?
T様:カラオケって、社内コミュニケーションの活性化にはすごくいいんですよ。カラオケ好きな人は多いはずです。ただみんな好きだけど言い出しにくいから最近足が遠のいていただけで。だから、じゃあ行こうよっていう雰囲気を作りたかったんです。
「みんな好きだけど、言い出しにくい」その壁を取り払うことが今回のイベントの狙いでもあったようです。
実現までの壁と解決策
総務部が感じた不安
アイデアが生まれても実現するには多くのハードルがあります。今回、会場の手配や運営を行った総務部の方に当初感じていた不安について伺いました。
総務部M様:会社のましてや会議室で本当にカラオケをやるの?できるの?恥ずかしくない?そういうハードル高くない?というみんなの声に押しつぶされそうになりました。
会議室でカラオケ。普段は真面目に仕事をする場所で果たして本当に盛り上がるのか。同じ部署の中でも「本当にうまくいくの?」という声があったといいます。それでも、この企画を実現できた理由がありました。
総務部M様:ちょうど防音性のある会議室にステージにも出来そうな演台があったので、この会議室ならコンサート会場のような雰囲気でカラオケ大会ができるのではないかと思いました。JOYSOUNDさんから盛り上がるための演出などのアドバイスもいただけたので、カラオケ大会できると確信しました。
解決のカギは「小さく始める」こと
T様も最初からスモールスタートを意識していたと言います。
T様:最初はカラオケが好きな人だけでもいいと思っていました。それだけでも部門の垣根は無くなるから十分交流の場になると。ですが将来的には部署対抗カラオケ選手権もやってみたいですね。
- カラオケ大会に参加してもらうためにどんなPR活動をしましたか?
総務部M様:私たち総務部では縁日事務局というものがあります。目的は従業員同士の縦横斜めのコミュニケーションを活性化することで、今回のカラオケ大会もメールで発信したり、社内のデジタルサイネージや案内放送など様々な手段で告知をしました。
大企業だからできた?いいえ、小規模でも再現可能です
ここで重要なのはこの取り組みが「大企業だからできた」わけではないということです。
- 会議室という既存のスペースを活用
- ステージと照明で演出
- まずは小規模でスタート
業務用カラオケを準備するだけで他に特別な設備を用意する必要はありません。「カラオケが好きそうな人」に声をかけ、社内の掲示板やメールで告知する。この方法は従業員数が数名の企業でも十分に実践可能です。大切なのは「まず小さく始めてみる」こと。そして「楽しそう」と思える雰囲気を作ることだと考えます。
当日の様子
最初の歌唱から大盛り上がり!「会議室で歌う」という特別な体験
実際にカラオケ大会に参加した方々はどんな体験をしたのでしょうか。3名の参加者にお話を伺いました。
社内のカラオケ部に所属し、よくカラオケに行くという参加者A様。今回の体験は特別なものだったと言います。
参加者A様:この会議室は新人研修の時しか入ったことが無くて、ある意味特別な空間だったんです。ですが今回この会議室で更にステージの上で歌えるのは中々できない、とても良い思い出になりました。
歌い終えた直後、インタビューに応じてくれた参加者B様はこのように答えてくれました。
参加者B様:何回か小さなライブハウスで歌ったことはありますが、会議室ではまた違った爽快感がありました。久々に同期の歌声を聴くのも楽しみです、今は部署が別で機会が無かったので。
参加者C様は「かわいい声」が印象的な方でした。普段からカラオケに行くそうですが今回の参加理由を伺うと
参加者C様:オフィスでカラオケってどんな感じなんだろうと気になって参加しました。普段皆さんここで真面目に会議している場所なので非日常感を味わってる感じがします。
盛り上がったのは「システム系」部署
今回のカラオケ大会には様々な部署から参加者が集まりました。参加者名簿を見てみると、なんとシステム系の部署の方の参加が多かったのです。カラオケというと営業職など接待で利用する職種の方からの参加が多いと思っていましたが実際は違っていました。カラオケは職種や部署に関係なく楽しめる「フラットさ」が分かった場面でした。
インタビューする側としてカラオケ大会を拝見していた感想としては、最初は顔見知り同士のグループがちらほら見受けられましたが盛り上がるにつれグループの輪が広がっていくのを感じました。歌唱後の「良かったよ~」という言葉から「どこの部署の人?」という流れを何回も目にしました。こうして交流が生まれるのだなと温かい気持ちになりました。
カラオケがもたらした「その後」
最後は景品をかけたデュエットバトルも「2回目、3回目も…」継続への期待
初めての試みとなった今回のカラオケ大会。その手応えは確かなものだったようです。総務部M様からは力強いお言葉で「成功です。大成功です。」といただきました。
総務部M様:2回目、3回目と続けたいと思いました。次は別の拠点でやるのもいいですね。実はカラオケ大会中に女性社員が一人会議室に入ってきまして、どうしても今日は外せない用事があって参加できないので2回目を必ずやってください!と言って帰られたんです。次回へのモチベーションが上がりましたね。
T様はさらに大きな展望も語ってくれました。
T様:「これだけ盛り上がったら2回目3回目…と続けていきたいですよね。将来的には部署対抗みたいな形で社内行事にするのも面白そうです。」
部署対抗カラオケ選手権。今回の小さなイベントから始まった大きな夢かもしれません。
あなたの会社でもできる!
サントリー株式会社のカラオケ大会を取材して感じたのは「特別なことは何もしていない」ということでした。大企業だからできたわけではなく、どんな規模の会社でも再現できる取り組みです。この事例から学べるポイントを整理してみました。
企業カラオケ大会は小さな一歩から始められる
- 参加人数:2人~
- 開催時間:約2時間
- 会場:既存の会議室や倉庫、従業員の食堂、社長の別邸など
- 設備:業務用カラオケ一式+モニター(ステージや照明などがあればさらに雰囲気アップ)
- 飲食:アルコールや軽食
特別な予算も大規模な準備も必要ありません。会議室という既にある場所を活用し、業務用カラオケ機器を設置するだけ。あとは参加したい人に声をかければイベントは成立します。設置に関しても当社の営業が最適な設置を行います。
成功のポイント
最後に今回の事例から学べる「成功のポイント」を3つにまとめます。
- まずは小規模でスタート
- 興味がありそうな人への声かけ
- 楽しむ雰囲気づくり(照明・ステージ演出など)
あなたの会社にもきっと「カラオケが好きだけど、言い出せない」人がいるはずです。その人たちに場を提供することで部署を超えた新しいコミュニケーションが生まれます。会議室はただの仕事場ではありません。少しの工夫で、人と人がつながる「交流の場」に変えることができます。あなたの会社でも今日から一歩を踏み出してみませんか?