みなさまは「コンカフェ」という言葉をご存じですか?
お店がそれぞれ掲げている「コンセプト」に沿って様々なテーマを持って楽しい空間を提供してくれます。
今回は今流行の「コンセプトカフェ」に注目してみましょう!
コンセプトカフェとは?
「コンセプトカフェ」とは、「特定のテーマを取り入れて全面に押し出すことで、他のカフェとの差別化が図られたカフェ」のことです。
メイドカフェはご存じの方も多いかもしれませんね。
メイドカフェが大きな話題となり、様々なコンセプトを掲げたカフェが派生してきました。
ここ最近では、様々なコンセプトカフェが全国に続々と出店しており、体験型のものや、ショータイムのあるものまで多種多様です。
ご自身の「好き」を趣味で完結するだけではなく、カフェと組み合わせることで、新たに生み出される空間やサービスをお客様に提供できるという点で共感性もあり、非常にワクワク感がある事業です。
どんなお店がある?
●アイドル育成×カフェ
お店に在籍しているアイドルキャスト達が常設ステージで歌やダンスを披露したり、カフェ業務で接客してくれるそうです。メニューを注文してお客さんが推しのキャストの応援や育成を楽しめるようですよ!
●忍者×カフェ
日本といえば「忍者」というイメージを持っている海外の方も多いのではないでしょうか。
店内は屋敷や襖があり、忍者・くノ一の姿でお出迎えしてくれるキャストのみなさんに、昔へタイムスリップした感覚になります!板割りや演舞のパフォーマンスや、忍者の武器、手裏剣投げなど体験を楽しむこともできるそうです。
また、忍者をコンセプトにした飲食店を舞台としたドラマもあるほどですので、話題性もあるようですね。
●文房具×カフェ
たくさんの文房具が取り揃えられたカフェは、文房具好きの心を鷲掴みしてしまいます!
カフェでゆっくりしながら店内の文房具を試してみることが可能で、カフェで飲食だけではなく、文房具の購入もしたくなってしまいますよ!
●モンスター×カフェ
モンスターとカフェを掛け合わせたお店も。店内はサイケデリックな色彩の異空間!
夢の世界に迷い込んだような雰囲気でお客さんは圧倒されてしまいます。
店員さんのメイクやファッションも、モンスターのコンセプトに合わせており、一見の価値があります。
飲食も非常にフォトジェニックなので、色鮮やかな写真を撮ることができますよ。
この他にもたくさんのコンセプトを持った、楽しい空間を提供してくれるお店があります!
コンセプトカフェの特長は?
まず「どんなお店にしたいか?」はコンセプトカフェ以外のお店でも考える点ではありますが、コンセプトカフェの特長の1つは「非日常感」があげられます。
『お店』と『何か意外な組み合わせ』で空間演出をする傾向があり、いわゆる「とんがった」コンセプトを掲げているお店が多いです。お客様がどのような空間や演出で楽しめるのか、を意識してコンセプトを立ててみましょう。
カフェのコンセプトを考える具体的な手法
カフェのコンセプトを決める時は「5W2H」を意識すると考えやすくなります。
「5W2H」とは、英単語の「Who」や「How」などの頭文字をとったもので、「なぜ・なにを・だれが・いつ・どこで・いくらで・どのように」という7つのテーマに沿ってコンセプトを考えていく手法です。
その1つ1つのテーマについて細かく見ていきましょう。
●何のためにやるのか(Why)
まずは、カフェを通してどのような価値を提供したいのか、顧客にどのような動機でお店を利用してもらいたいのかなど、何のためにあるお店なのかを明確にしておきましょう。
例:「一人でゆっくり過ごしたい」「非日常的な気分を味わいたい」など
カフェと言っても店舗によって様々な存在価値があるので、自分が目指したいカフェの在り方を探りましょう。
●誰に提供するか(Who)
どのようなお客様をターゲットとするか考えましょう。
店舗の雰囲気やメニューを決めていく上でも特に重要な要素となります。
例:年齢・性別・ライフスタイルなど、できるだけ細かく顧客像を絞り込んでおきましょう。
<ポイント>
特にカフェの場合、利用する顧客の目的次第では、他の飲食店やファストフード店、もしくはネットカフェなども競合になり得ます。
自分の店舗でターゲットとする顧客が、『どのような人物』で『どのような生活を送っているのか』を考えておくことで、よりターゲットに対して的を得た顧客満足度の高いサービスを提供することができるでしょう。
●どのような空間・メニューを提供するか(What)
次に、店内の空間のイメージやメインとなる飲食メニュー・他のお店にはない独自のメニューなど、カフェで提供する空間や飲食メニューなど、サービスの方向性を決めていきましょう。
これまでに考えた顧客や店舗のスタイルを意識すれば、より適切なアイデアを出すことができるでしょう。
例:高校生や大学生など若い人をターゲットにしているカフェ:食材の高級さよりも、手頃な価格で視覚的に楽しめる料理
30~40代など大人の女性をターゲットにするカフェ:落ち着いた空間で趣味など自分の時間に費やせる空間
その他にも、ディナー営業をするのか、デザートと飲物だけを提供するのか、などといった点も考えておくとよいでしょう。
<ポイント>
お店のコンセプトに即した内装イメージがある場合、ご自身のイメージや要望を絵に起こしたり、写真を撮ったり、似たような画像を保存しておくと、内装業者や不動産業者などの相談の場でも役に立ちますよ。
●どこでカフェを経営するか(Where)
立地についてもコンセプトの一環として事前に考えておくべき重要なポイントです。
ターゲットやお店の方向性がある程度決まっていれば、顧客のライフスタイルに合った地域や環境が明確になり、どのような場所でどのくらいの規模のカフェを経営するのか、イメージがしやすくなるでしょう。
店舗へのアクセスの便利さや、外観がお店だと分かりやすいかどうかといった点も大切ですが、必要に応じて看板や旗などを活用することも視野に入れておけば、より柔軟な条件で店舗にあった立地を探すことができます。
●営業時間はどうするか(When)
営業日や営業時間は、ターゲットとなる顧客のニーズや出店するエリアを元に決めるのが良いでしょう。
学生向けのカフェであれば平日の夕方や週末が集客の中心になると考えられますし、オフィス街であれば会社員の平日のランチ需要も期待できます。
これまでに決めた様々なコンセプトを元に、適切な営業時間を考えていきましょう。
<ポイント>
最近ではカフェ&バーとして、お昼~深夜まで営業している店舗もあります。
また、早朝や深夜など周辺のカフェが閉店している時間にも営業するなど、営業時間にも工夫をして差別化を図れば、幅広い顧客の獲得できる可能性もありますよ。
ここまでの5Wでカフェの方向性が決まったら・・・
具体的にどのように料理を提供するのか、どのような接客やサービスを行うのかなど、お店のスタイルも具体的にしていきましょう。またいくらで提供するか、など料金設定も重要なポイントです。
●どのようにサービスを提供するか(How)
お店でどのようなサービスをどのようにお客様に提供するかを考えましょう。
例:具体的にどのように料理を提供するのか、どのような接客やサービスを行うのか、など
<ポイント>
お店によっては会計を済ませてそのまま飲物を受け取り席につくパターンや、フロアにスタッフがいて席で注文するスタイルなど様々です。
来店顧客が快適に過ごしてもらえるように、満足度が高くなるような手段を探っていきましょう。
●いくらで提供するか(How much)
メニューやサービスをどのくらいの価格で提供するのかを考えましょう。
原価がどれくらいかかるのか、家賃はどれくらいか、お店の規模からどの程度の集客が見込めるのか、など出来る限り想定される細かい数字を出していくことで、現実的な価格帯を把握することができるでしょう。
<ポイント>
これまでに決めたターゲット顧客や周辺のカフェの相場を意識することで、
どのくらいの価格帯にすれば顧客の獲得に成功するのかも分かりやすくなります。
また、カラオケなどのエンタメの体験をお客様へ提供することにより、集客力が上がり、滞在時間も延びることでお店の売上アップに繋げることができますよ。
今回のまとめ
「コンセプトカフェ」とは、「特定のテーマを取り入れて全面に押し出すことで、他のカフェとの差別化が図られたカフェ」のことです。『お店』と『何か意外な組み合わせ』で非日常感を生み出しているお店が多いですよ。
また、カフェのコンセプトを決める時は「5W2H」を意識しましょう。
①何のためにやるのか(Why)
②誰に提供するか(Who)
③どのような空間・メニューを提供するか(What)
④どこでカフェを経営するか(Where)
⑤営業時間はどうするか(When)
⑥どのようにサービスを提供するか(How)
⑦いくらで提供するか(How much)
このようにコンセプトカフェには様々なアプローチで生み出すことができます。
「こんなお店があったらきっと楽しい!」というワクワク感を感じながら、コンセプトを立ててみましょう。
実際にお店ができたときの感動は計り知れませんね。
今回は今流行のコンセプトカフェの魅力と、お店のコンセプトを立てるときの具体的手法(5W2H)をお伝えしました。
是非いろいろなお店のに触れながら、ご自身のお店のコンセプトについて考えてみましょう!
そしてご自身のワクワクを実現させて、たくさんのお客様に体感していただきましょう!
※コンセプトバー・コンセプトカフェには明確な違いはありませんが、このコラムではバーとカフェを別記事でご紹介しています!
コンセプトバーについて知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
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書いた人:ナイト店舗開業支援事務局
こうご:主に記事・イラスト担当。20代に夜の飲食店の楽しさを知り、ディープな世界観に魅了される。
荒木・原:ナイト市場のカラオケ提案を最前線で行い、カラオケナイト市場のいろはを知り尽くした猛者達。その経験・知恵を記事に落とし込み、生きた記事を生み出せる源になっている。